📕2018年に読んでよかった本 寅蔵セレクション🐯

寅蔵です🐯

あけましておめでとうございます🗻  2019年を迎えました🇯🇵

今年も楽しみながら、有益な情報を届けられるよう、続けて参ります。どうぞよろしくお願いいたします🐯🌅

私は読書が好きです。月に数冊程度ではありますが、ピンときたらとにかく読んでみます。2018年を振り返ってみて、自分の価値判断にプラスになったという本を紹介してみます。

1位は間違いなく、ジュレミーシーゲルの「株式投資の未来」ですが、それは他でも紹介しているので、あえて紹介しません。ちなみに、このおすすめ本は、2018年に私が読んだだけであって、出版されたのはその年ではありません(^_^;)

• 読書という荒野（NewsPicks　Book）見城徹

読書とは、「何が書かれているか」ではなく、「自分がどう感じるか」だ

私は本が好きである。ちまたでは多読を推奨する本も多く、現に私も多読こそ美徳と思っていたし、そこから有益な情報を選びとって、それをノートに書くことで記憶に定着させる、という佐藤優の「読書の技法」にある読み方を実践していた。それを根底から覆してくれたのが、見城徹だ。本書の表紙に一人、積み上げられた本の中からこちらを威嚇するかのように睨みつける一匹の獣が見城だ。彼は幻冬社の社長であり、編集者である。幼少期、鋭すぎる感性から人との関わりよりも、読書の世界に住むことを好むようになった少年は、やがて多くの本を読み、それを生業にするようになった。本書を勧めるというよりも、見城徹をお勧めする。「はじめに」に書かれた一節を紹介する。ここに彼の人生観が集約されている。

人間と動物を分けるものは何か。それは「言葉を持っている」という点に尽きる。人間は言葉で思考する。言葉を使って自らの生や死について考え、相手に思いを伝える。人を説得し、交渉し、関係を切り結ぶ。そして人生を前に進めていく。

一方、動物は言葉を持たない。本能に従って餌を食べ、交尾をし、死んでいく。彼らは生や死について考えることもない代わりに、他者と心が通じ合う喜びも感じない。

言葉を持たない人間は、たとえ人の形をしていても、動物と何ら変わりないと僕は考える。赤ん坊は言葉を持たない。だから赤ん坊には人生や世界がない。人間を人間たらしめるのは言葉だ。では、人間としての言葉を獲得するにはどうすればいいのか。それは「読書」をすることに他ならない。

本を読むことで、掴んだ生き方。私もこの書物を読んで、読書とは考えるための手段であり、記憶することよりも考えて自分なりの結論を掴むことが目的であると学んだ。

さらに、ノウハウ本や専門書だけでなく、文学の領域を広げることができた。三島由紀夫は好きだったが、村上春樹はじめ文学は挫折した経験の方が多い。夏目漱石の「こころ」を手にとったのも、彼の影響に他ならない。これからも幻冬社の本には注目していきたい。

• 日本の国難　2020年からの賃金・雇用・企業　中原圭介

Webサイト場では、あらゆる情報があふれています。そこから、「本を買う必要はない」という誤解をしている人は多いと思う。情報が氾濫する現代では、真に価値あるものか、ノイズかで二分できるが、web上はノイズがあまりに多すぎるため、それによって有益な情報をほとんどの人が得られていないのではないでしょうか。まして、最新のこと、重要なことほど、web上に展開しないことも多い。その点、一冊の専門家による良書は、効率的に情報収集を可能にします。

一番は、情報を得ることよりも、「選ぶ」ことです。選ぶためには、判断基準が必要ですが、それらは学問を通じてしか得られにくいと考えています。

本書は、日本の国難というタイトルですが、日本をとりまく世界情勢について、信頼できるデータをもとに、経済に不案内な私であっても分かるように丁寧に解説してあります。この本を読むことで、私は日本株をやらない理由も明確になりました。アメリカや中国の現状、つまり危険材料について知ることができました。株式投資をやらない人にとっても、これから訪れる大変革期に、将来がどうなっていくのか、その見通しを与えてくれます。現代人必読の書。

ちなみに書店で同時にプロモーションされていた、「未来の年表　河合雅司著」は、事実をもとにしたシミュレーションですが、信頼できる予測ではないと感じます。危機意識ばかりを訴えられて、個人的に面白くありませんでした・・・。

・はじめての人のための3000円投資生活　横山光昭

ブログの最初にも記載しましたが、私はお金については、とんと幼稚な男でした。よく考えれば、敬愛する坂本龍馬は経済感覚に優れた侍であったことを考えると、できの悪い弟子だと反省します。

そんな私に投資というものの考え方を変えてくれたのが、この本です。ここからS&P500 ETFへの投資というものをスタートさせました。私の投資人生は、ここから始まりましたし、この本がその最初であって幸運であったとも思います。

みなさんはiDeCoをご存知でしょうか？　NISAをご存知でしょうか？　私は両方とも知りませんでした、この本をきっかけにiDeCoをはじめました。NISAは、はじめたいですが、今の私の収入ではワンタップバイが妥当だろうと思っています。

最後に本書の一部を紹介します。

私自身、これほど結果が出ると思っていませんでした。

貯蓄ゼロから、３０００円投資を始めて８年で１０７０万円。

あなたの人生で、やりたいことはありますか？

人生でやりたいことがわかると、自然と「必要なお金」が分かります。

でも、お金がないせいで、人生が楽しめない、やりたいことがやれない、それではせっかく頑張って来たのに、やりがいがありません。

ではどうすればいいでしょう。

答えは、無理のない範囲で投資を学び、少しずつお金を増やすこと。

しかし、ずっと節約し続けるのは辛い。急に収入をあげることも難しい。

でも、毎月３０００円を投資に使い、貯金と投資を始めてみる。

それだけであなたの夢は叶います。

この本では、そのための方法をお教えします。

• バカでも稼げる「米国株」高配当投資　バフェット太郎

私が米国株投資をはじめてからすぐに出会った本です。バフェット太郎さんは、人気ブロガーで、私の大先輩に当たります。圧倒的な知識量と、ブラックなジョーク？というキャラクターを演じることでその地位を確立しました。正直いうと、バフェット太郎さんをプロモートすること自体は私にとってマイナスでしかありませんが、ブログは読者ファーストであると思いますので、本書を強く推したいと思います。

特に、この本は米国株をやる人にとって必携の書です。私も何度も読み返していますが、とても分かりやすく、さらに面白く記載されています。バフェット太郎さんも名前とは裏腹に、投資戦略はシーゲル教授に強く影響を受けていますし、彼のポートフォリオもシーゲル教授の「株式投資の未来」にある「ダウの犬」からの下りで、なるほど〜と理解することができるでしょう。

この本の内容を本ブログでも紹介していきますが、データまでは転載できませんので、是非とも手にとって見てほしいです。そうすれば、米国株投資をやることの意義が納得できますし、同時に、これだけで十分に利益をあげられるでしょう。私が紹介したワンタップバイでの銘柄選びも、本書の影響を強く受けています。しかし、あくまで入門書であるために、その根拠としてのデータを「あえて」載せていないことも多いです。なので、シーゲル教授の株式投資の未来を読む前に読むとなお一層、良いです。

ここ最近はブログでは手抜き？感があるなと感じました。年末で忙殺されたからか、毎日、記事をアップし続けることに疲弊してしまったのでしょうか。アルトリア株の大暴落を受けて意気消沈してしまったのでしょうか。そして、米国株は終わった、みたいな記事が人気を集めていますが、バフェット太郎さんなりに危機感を感じながらも、ブログや本で収益をあげるためにもう後には引けない状況なのでしょうか？　最近の動きは少し気になっている寅です。

俺のが最強、他はダメ、というブログのスタンスであるため、彼と同じ銘柄を持っている自分としてはとても参考になります。しかし、批判ではどこか後出しジャンケン的に暴落を喜ぶのはちょっとフェアじゃないなあと思うこともあります。しかも、本書ではAPPLEを黄金銘柄３０に選出しておきながら、「アップルショック」で喜んでいたりと、やや矛盾もありますが、それすらもプロモーション戦略の一つかもしれませんね！私の尊敬する大先輩です。彼のブログも是非、チェックして見てください。

・国家の品格　（新潮新書）藤原 正彦

少子高齢化した日本では、これからもどんどん移民の受け入れが加速するでしょう。これまでは、日本が好きで移住し、永住権を獲得する外国人も多かったと思いますが、これからは、仕事のために外国人労働者を受け入れていくことになります。

これはとても大きな違いだと思います。来日する外国人の層が、「日本を好きで来た人たち」から、「生活のために来た人たち」へとシフトしていくのです。後者の人たちは、これから根付くこともあるでしょう。日本人との混血が進むでしょう。世界で類を見ないほどの単一民族の色が強い日本の動向を世界中が注目しています。二十年、三十年と時を経たときに、日本に移り住んだ彼らが参政権を持った場合、日本はどうなっていくのでしょうか。そもそも日本とはどんな国なんでしょうか。

神話のない国は滅ぶ、と言われています。それは、自分の国を誇りに思える歴史や文化を持たないため、永続できないのではないでしょうか。我々の先祖が守り育んできたこの国を、我々は魂として、そして文化として現代にアレンジもしながら継承していくことが、人として生きる誇りにもなり、それが日本の強さにも繋がっていると思います。

本書では、時に国民は国のためにはならない決断をすることの危険性も教えてくれます。この国を愛することへ危機感を植えつけたGHQの洗脳から解き放たれて、今一度、純粋に「この日本っていいな」っていう原始的で素直すぎる心を、本書を通じて、理性的かつ論理的に取り戻すことができました。

・お金2．0　新しい経済のルールと生き方　佐藤航陽

こちらの本も、多く読まれているみたいなので、私があえて紹介するまでもないかもしれませんが、まだ読んでいない方のために、簡単に紹介します。

このブログでは資産形成の手段として、米国株投資をお勧めしています。お金は資産の一つの「状態」でしかありません。もちろん、汎用性は極めて高いですが、その価値は今後も変わらずに続いていくでしょうか？　そのお金そのもののあり方が、今後は変わっていくであろう十分な条件が揃っているように思えます。

それは、仮想通貨のような形で具現化されていることも、トークンエコノミーのようなものも、その一つの表れでしょう。そうなると、もはや中央銀行の価値すら危ぶまれるようになります。テクノロジーの進化とともに、お金のあり方が、経済、そして選挙のあり方すら変え得る可能性を示しています。それ自身は善でも悪でもありません。社会の進化した姿です。

電子マネー後進国の日本では、まだ実感しにくいでしょうが、もはやハワイでは屋台のお店で商品を買うときでも、現金がなくても困らないのだそうです。中国では財布を落とすよりスマホを落とす方が致命的だとか。そもそも為替という概念も、円をドルなどに変換することで生じますが、それも仮想通貨であれば解決していきますし、電子マネーのような中央銀行が発行していない通貨が普及していけば、国に依存しないお金、実物のない数値としてのお金に変化していき、従来の金融政策も通用しなくなるでしょう。それは遠くない未来の話ではなく、もう変わりはじめていることを痛感させた一冊。かなりハイレベルな内容を、分かりやすく記載してありますが、何度か読まないと分からないというのが素直な実感です。しかし、読まないことのデメリットは極めて大きいと思います。全てを理解するよりも、一つでも多く理解する読書をお勧めします。

 ・次点

あえて書きたい。

最初に見城徹を紹介していたが、実は彼について熱狂的に影響を受けたのは、「たった一人の熱狂」である。こちらの方が、見城徹の人との関わりがリアルに描かれていて好感であるし、読みやすい。でも私を変えたのは、それよりも明らかに読みにくかった「読書という荒野」だったので、迷った挙句に次点とした。

さらにいうと、この本を生み出すきっかけとなった、これも幻冬社の編集者で最近、なにかと活躍している箕輪厚介の「死ぬこと以外かすり傷」もお勧め。これは、中身なんてない。あるのは彼の熱狂である。その熱に触れることで私の魂の熱量は確かに上がった。でも人生を変える方向までは変えなかった。くれたのは、動くためのガソリンであった、といえば分かりやすいだろうか。次点ですが、どちらもぜひとも一度、読んでみることをお勧めします。

そして、お二人には今後も面白い本を多く生み出して欲しいと思います。

蛇足です。

見城徹は、作家に対して３枚のキラーカードを持つことを自戒しています。彼の尊敬する石原慎太郎についてのキラーカードが生み出した作品こそが、「天才」である。私は石原慎太郎をよく知らないが、田中角栄はそれなりに知っているし、尊敬している。それだけに、この作品についてはたいして吟味もせずに買ったが、中身がうすく感じてしまった。かつての敵であった田中角栄の「自著伝」を石原慎太郎が書くというだけで期待を膨らませすぎた。石原慎太郎は、石原慎太郎以外になり得ない。むしろ、最後の田中角栄とのエピソードの方がよっぽど印象的であった。それを見るだけの価値はある。

タイトルも、田中角栄は決して「天才」と形容される人ではないと思うので、違和感しかなかった。その点においても、私は世代も思想も見城徹や石原慎太郎とは異なりすぎているのでしょうか？　

ありがとうございました🐯