株を持つとは、永久にお金をもらう権利を得ることである。
ちょっと文体が変わっている。もしかしたら、こんな無名ブロガーのくせに、ライターが複数いるんじゃあないかと勘ぐる読者も中にはいるかもしれない。
もしかすると、寅蔵は多重人格者なのかもしれない。
冬の寒空の下、田舎の線路沿いを歩く私がみた夕日はとても綺麗だった。その時だった。突然、「コストコ買えばいいじゃない」という言葉が脳裏をよぎった。
うすうす自分のポートフォリオには何かが足りないと思いながらも、その答えが見出せずにいた私は、呆然とその場に立ち尽くしていた。
電車が通るのも気づかぬくらいにしばらく気を失ったように遠くの夕日が網膜に焼きつくことすら厭わずにいた。帰ってからすぐにコストコについて猛烈に勉強しようと決めて再び歩き出したが、家に着く頃には「このままボーイングでしょ」と、すっかり気持ちが変わってしまった。
積み株では、8%も株価が上昇してくれていたことに、手応えを感じていたのだ。
世の中は全てがタイミングである。ほんの少し早くてもダメだし、遅くてもダメだ。
しかし、そのタイミングを見極めることは不可能だと思われる。
決算と配当。
投資家にとって、今は目を光らせなければならない時(タイミング)である。
自分の投資した企業から、約束通り配当を得ることができるだろう。
その配当額は、多く払えばそれだけ多く受け取れる。
株主は、その企業の「所有者」だからだ。
このブログでは主に、ワンタップバイの米国株への投資を通じて資産の最大化を目的としている。
それは、株価の上昇もさることながら、この配当金を目当てにしている。
私は前回、S&P500 ETFからの「分配金」として、300円近く受けとったことを記事に載せた。
あくまで投資履歴として紹介したまでだが、まだ見てない人は是非、見て欲しい。
どんな感想を持っただろうか?
いい歳した大人が、金にハートマークの絵文字とかありえんだろう、という点以外だ。
もしかすると、こういう感想を持った人がいるのではないだろうか?
「約10万円投資して、4000円の含み損を抱えていながら、もらえるお金は、たったの300円?
可哀想すぎる乙wwwwwwww」
だとすると、それは事実であるが真実ではない。
なぜか。
確かに10万円ほど投資して、私は今回300円を受け取りました。その過程で、投資した元本が4000円ほど目減りしてしまった。
しかし、私がこの10万円投資して得た「権利」というのは、今回だけでなく、これからもずっと300円を受け取る権利である。
誤解を恐れずに言えば、
「年間300円が4回の計1200円が、今後ずっともらえる権利」である。
株価が上昇していくことを抜きにして、ただ保有しているだけで、10年、20年とこうした配当が振り込まれていくのである。
日本では、まだまだ「貯蓄から投資へ」という流れになっていない。
個人の金融資産は、1859兆円と、過去最大を更新した。
貯蓄して増えていく額を見るのが嬉しいみたいな感覚を持つ人が多いのかもしれない。
企業の内部保留も、446兆円まで積み上がった。
こういう状況でありつつ、さらに米国株市場の影響を受けるようでは、日本経済は発展しにくいと考えるのが自然だろう。だからこそ、日本株はあまりオススメしない。
日本が好きであっても、だ。
2017年は、政治不安と関係ないかのごとく、右肩上がりに株価が上昇していった。
しかし、2018年では、米中貿易摩擦の影響を受けて、過剰なまでに市場の変動が見られるようになった。
その傾向は、2019年も続くだろう。株価と心臓のペースメーカーが同じように動くようではいけない。
そもそも、どうしてこのようなことになってしまったのかと言えば、リーマンショックの危機を受けて、異次元とも言われた金融緩和政策が実施されたためだ。
これについては、日本では失われた10年とか20年とかいう言葉で示される長い不況に、大量の公的資金の投入がなかったことを教訓にしている。
アメリカだけでなく、日本そして中国までもがそうした大胆とも言える政策を打ち出したことで、100年に一度と言われたショックも乗り切ることができた。
しかし、表があれば裏がある。その弊害も生じた。
大量のマネーは行き場を失って、わずかなきっかけにその出口を求めて流入するようになった。マネーの龍が、市場に台風を引き起こすようになってしまったようだ。
昨年は、この金龍に、1日で日経平均株価を1000円以上も下落させるような激しさだ。
今年では、アップルショックでFxトレーダーが人生オワタというツイートが散見された。
人間は未来の予測に過去を学ぶが、その教訓が生かしきれない相場になってきたのが2018年からなのかもしれない。
日本では、10月に消費税が増税される。EUでは英国が離脱交渉を、そして2020年にはアメリカ大統領選挙も行われる。
こうした大きな節目の時に、まさに金龍は大きくうねりをもって投資家のマネーを奪い去っていくに違いない。
これからの個人投資家は、この龍の動きに合わせた投資をしていくしかないと思う。
AIによる高速取引によって乱高下、特に下落が投資のチャンスである。
しっかりと、その企業の価値を評価して、過剰な株安であるかを見極めて、投資していくことが肝要だろう。
経済指標を見る限りにおいて、米国市場は束の間の景気拡大期が訪れたようだ。
ここでの上がりに油断せず、大きく下がった局面において、欲しい銘柄が割安になることをただ待てばいいだろう。
少額であれば、変わらず投資していい。
待てばその分だけ配当がもらえる。株主の特権だ。
投資した分だけ、配当がもらえる。それが、株主の特権だ。